『仕事をもっと効率良くしたい』
『考えすぎてなかなか行動できない』
『結果を出す人達はどんな考え方をしているのか?』
今回は、こんな人たちが対象です。

『フレームワーク』は、ビジネスで良く使われている言葉ですが、営業や販売の分野で使っている人は少ないように思います。
そこで今回は、ビジネスで使えるフレームワークを紹介していきます。
※内容は抽象的な話が多いので、
中級者〜上級者向けの内容です。
目次
ビジネスフレームワークとは?
フレームワークは、英語で『framework』と書き、フレームは『枠組み』、ワークはこの場合『作業』を意味します。
そのまま訳すと、『作業の枠組み』という意味になるのですが、これだと意味が分からないですよね?
何の作業の枠組みか?というと、『思考』という作業の枠組みです。
これに、ビジネスという言葉をくっつければ、ビジネスで思考という作業を行う際の枠組み、という意味に。
ビジネスで何かを考える際に、思考の起点となる要素を『枠』として言語化したものと言えます。
フレームワークとことわざの共通点
フレームワークがどんなものなのかをもっと具体的にイメージしてもらうために、『ことわざ』の話をします。
『何でことわざ?』
と思われるかもしれませんが、実はこの2つには共通点があります。
それは、どちらも、現実の具体的な経験を抽象化して言語化したもの、という点です。
例えば、ことわざで『急がば回れ』があります。一見遠回りになる事でも、それをやった方が結果的に速い、という意味です。
この言葉を聞くと、例えば、あなたは、
『あぁそうだよな〜。あの時は急いでいて、いつも面倒なあの手順を省略してしまったけど、後々のことを考えると、やっぱりあの手順を省略しない方が速くできただろうな。』
と、思い当たる具体的な事例を思い浮かべながら、『急がば回れ』の正しさを確かめようとするのではないでしょうか?
『急がば回れ』という言葉は、このような一人一人の具体的な経験が多くの人に共有、抽象化され、言語化されたものと考えられるのです。
具体例を抽象化し、さらに、これを定型化したのが、ことわざの世界である。
出典:外山滋比古(とやましげひこ)『思考の整理学
』
このように、具体的な事例をいくつか取り出して、汎用性が高くなるように抽象化、一般化、法則化する思考方法を帰納法といいます。
フレームワークも、同様の思考方法で作られます。
様々なビジネス上の事例を取り出して抽象化し、みんなが使えるように言語化したものがビジネスフレームワークなのです。
いわば、ノウハウのかたまりのようなもので、独学で学ぶよりまずフレームワークを学んだ方が、圧倒的に時間短縮できることは想像に難くないと思います(一種のモデリング)。
フレームワークを使うメリット
①圧倒的な時間短縮
フレームワークは、様々な事例を抽象化して言語化したものです。
仮に、あなたがこれらの事例を全て体験した上で、フレームワークを一から作るとなると、一体どれほどの時間がかかるでしょうか?
かなり時間かかりそうですよね?数年、十数年単位になると思います。
フレームワークは先人の知恵であり(しかも頭の良い人たちの)、それを土台に考えた方が圧倒的に時間短縮できるのです。
②思考の整理
考えれば考えるほど考えが煮詰まってしまい、何が何だか分からなくなる経験は、誰にでもあるのではないでしょうか?
フレームワークは言語化されているので、その言語化された要素を起点(とっかかり)として『思考』をすることになります。
要素という枠があるので、その要素を順番に考えていけば、自然に考えが整理されていきます。
また、考えている途中で訳が分からなくなって迷子になったとしても、『今考えていたコトは、どの要素のことなのか?』を自分に問いかけることで、要素という枠に戻ってくることができます。
③誰でも一定水準の分析ができる(考えるポイントを外さない)
ビジネスの知識がたくさんある人もいれば、ほとんどない人もいます。
ですが、フレームワークはいわば先人の知恵をノウハウ化したものなので、それに沿って考えれば、誰でもある程度の水準で分析を行うことができます。
知識をあまり持っていない人でも、ネット検索を駆使してフレームワークを使えば、ある程度の分析ができるはずです(もちろん、慣れは必要です)。
もちろん、知識があった方が、より深い分析を行うことができますが…(^^;
④考えるクセをつけて将来の失業リスクへの対策に
AIなどのコンピューターの発展により、営業職の未来に不安を抱えている人もいるかと思います。
単純作業の仕事は、どんどんコンピューターに奪われていくでしょう。
しかし、複雑な思考を必要とするような仕事は、今後も残っていくと考えられます。
そのためには、やはり日頃から考えるコトを習慣化しておく必要があります。
『思考』という作業こそ、本来人間がやるべき本来の仕事だと思うので、その意味でフレームワークを使うコトは、将来の失業リスクへの対策になります。
フレームワークを使うデメリット
欠点という欠点はないような気がしますが、よく言われるのは、フレームワークにより考える『枠』を狭めることになるので、思考が画一化しやすくなる、という点です。
ただ、この点は、考えるポイントを『枠』という要素に絞ることで、思考を整理したり、時間を短縮するのがフレームワークの目的とも言えるので、むしろそれで良い、とも言えそうです。
それよりも、いつまでも同じフレームワークを使えるのか?という点を考えておく必要があるかも知れません。
考えてみると確かに、時代の変化によって、『枠』となる要素は、入れ替える必要があるかも知れません。
しかし、たとえ急激に時代が変わったとしても、何年、何十年単位の話でしょう。
そのような変化も、同じフレームワークを現実の事例に適用していく中で感じ取ることができると思います。
その時に、改めて、現実を反映できるようなフレームワークへと、フレームワークそれ自体を変化させていけば良いのです。
とすれば、特に時代の変化を恐れる必要はなく、フレームワークを使わない手は無いと思います。
自分でフレームワークを作る
フレームワークを使うのに慣れてきたら、自分でフレームワークを作ってしまってもOKです。
日々の営業活動を言語化しておくことで、自分なりのノウハウが溜まっていき、しかもスランプに陥りにくくなります。
ノウハウが溜まれば、それをつなげてフレームワークを作ることも可能でしょう。
私も、自分で作った(というか、本とかセミナーで得た情報をミックスした)フレームワークを持っています。
一から作っても良いし、既にあるフレームワークを土台にしても良いと思います。
どちらにせよ、自分でフレームワークを作るには、考える力と言語化する能力が必要となります。
持つべきフレームワークの数と種類
『色んなフレームワークがあるが、どんなフレームワークをいくつ持っておけば良いのか?』
こう思われる方もいらっしゃると思います。
結論から言えば、自分にあったものを2、3個選べばOKです。多くても7、8個くらいだと思います。
重要なのは、数少ない自分に合ったフレームワークを使い倒すことです。
数が多いと、それだけ1つ1つのフレームワークを使う回数は減ってしまいます。
だから、多くても7、8個程度でしょう。
このブログで紹介したフレームワーク一覧
他の記事で紹介しているフレームワークのリンク先一覧をここに貼っておきます。
・3C分析
まとめ
- ビジネスフレームワークとは、
ビジネスで何かを考える際に、
思考の起点となる要素を
『枠』として言語化したもの - 使うメリットはたくさんあるが、
特段、デメリットはない - 使うのに慣れてきたら、
自分で作ってもOK - とにかくフレームワークを
使い倒すことが何よりも重要
今回は以上です。
本日もお疲れ様でした(^_^)v